第46話 過ち

スポンサーリンク

過ち

 

 

子どもの為…

 

これ自体が過ちだった

 

妻の浮気という事実を掴んだ後、鬱状態で過ごした5か月は短いようでとてつもなく長かった

 

 

 

 

ある日私は誕生日を迎えたが、朝起きて寝るまで一度も…誰からも…「おめでとう」の言葉は無かった。別に37歳にもなって祝われたい訳ではなかったが、少し期待してしまった自分が憎たらしい

 

晩ご飯が煮込み物や炒め物の日は、鍋に残されているものを自分で食べていたが、麺類のように一人分が決まっている食事の時はご飯が無かった。炊飯機の白米をふりかけやお茶漬けで食べたり、時には食べずそのまま寝る時もあった

 

夫婦関係が悪化してから外食する頻度は増えていたが、私は一度も一緒に行っていない。いや、、、行けなかった。仕事から帰宅すると家に誰も居ない…。そういう時は決まって外食に出かけていた

 

参観日などの行事は、自分で調べて参加した
最初の頃は「来ないで」「キモイ」などと言われていたが、最後の方は何も言われなくなった。参観日はもちろん、運動会の昼ご飯の時間さえも家族のもとには居なかった。発表会の時も見えないほど後ろで…

 

辛かった出来事を言えばキリがない

 

でも…

 

何があっても子どもの為だと自分に言い聞かせた‼家族に無視されても、妻の浮気が分かっても耐えてきた!ある時は布団に潜り声を殺して泣いた。ある時は何も考えないように無我夢中で働いた

 

 

子どもの為!

 

子どもの為‼

 

子どもの…

 

 

しかし間違いだった

 

 

長女が中学生になってすぐ友達を家に連れてきていた。中学校で知り合ったのだろう…。リビングで遊ぶ声がする中、私は出掛けようと1階に降りた

友達「あッ!」

私がリビングに行かない限り会う事は無かったはずだが、トイレに行こうとした友達と階段下で鉢合わせた!

私「あ、こんにちわ」

友達「こ、こんにちわ~」

 

友達はビックリしていた!私はそのまま靴を履いて車のカギを持って外に出た。エンジンをかけ出発しようとしたが、スマホを忘れた事に気付いたので取りに戻った

 

玄関を開けると、リビングで話す長女と友達の声が…

 

友達「おじさんが家に居るの?」

長女「そう。結構前からね」

友達「ビックリしたよ!お父さんかと思った!」

長女「んな訳ないじゃん!お父さんいないから(笑

 

・・・・・少しの間、動くことが出来なかった

 

 

お父さんいないから

言葉の真意は分からないが、
長女が友達に言いたい事は理解出来た

 

 

 

この瞬間、目が覚めた

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました