第28話 除け者

除け者

 

 

参観日が終わり外に出てみると、
すでに妻と子ども達は帰っていた

 

もう怒りという感情は沸かず、『虚しさ』しかなかった。クラスで仲間外れにされる・友達に無視される経験をした人はいるだろうか?

 

この虚しさは言葉では伝えられない

 

 

 

学校から歩いて帰る…
参観日を終えた他の生徒家族が、私の横を車で通り過ぎていく。「なんで俺は一人で歩いているんだろう」恥ずかしい話だが、涙が出そうになった

 

 

家に着いた

 

「・・・あれ、車がない」

 

妻たちは先に学校を出ている。当然歩いて帰ってきた私より早く着いているはず…。不思議に思いながら5分ほど待ったが帰ってこない

 

一体どこにいるんだ

 

妻に電話…と思ったがすぐには出来なかった

 

今の妻の状態で私からの電話に出るとは思えない!間違いなく無視されるだろう。しかし、前の事(出張中)が頭をよぎってしまう

 

どこに居るんだ!?
買い物?
帰ってくるよな…?

 

普通に考えれば分かる。参観日が終わって子どもを連れて浮気など無いことは・・・しかし一度体験してしまうと『あり得ない事でも想像してしまう』のだ。完全にトラウマになっていた

 

 

感情とは反対に、考えれば考えるほど気になってしまい確認せずにはいられなかった

 

プルルルルル…

プルルルルル…

 

やはり出ない

 

一度かけると歯止めが効かなくなる!
繰り返し電話を鳴らした‼

 

 

・・・・・・ガチャッ

 

4~5回鳴らし続けていると繋がった!

 

 

妻「何?」

こちらから掛けていたが、内心出るとは思っていなかったので驚いた

私「あ、どこにいるの?」

妻「別にどこでも良くない?」

私「良い悪いの問題じゃないだろ?帰ったら誰も居ないから」

妻「ああ・・・」

私「なんで先に帰るんだよ!?どこにいるんだ?」

妻「…あ~。アカリとレイナが回転寿司食べたいって言うから、今日は食べて帰るわ」

 

 

・・・・・

 

なんで言わない?寿司?

いや、そんな事はどうでもいい

 

 

私「え、、、俺は?

妻「…来たかったの?

 

今まで外食する時は家族みんなで行っていただろ。なぜ私だけ置いていく?「来たかったの?」行きたい行きたくない以前に聞かれてもいない…。日曜参観後に外食するのに私だけ行かない理由などない

 

私「は?そういう問題じゃ…おれはご飯どうすんの?」

別にご飯の事なんかどうでもよかった
これしか返す言葉が見当たらなかった

 

妻「家にラーメンとかあるじゃん」

 

 

もう言葉が出なかった

 

この時の気持ちが分かるだろうか
経験した事がない人に絶対に分からないだろう

 

 

 

 

 

 

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